紫波町では町民待望の図書館づくりが始まっています。

設計から、本が棚に入るまで、どうやって図書館ができるのか?そのプロセスを町の皆さんと一緒に追っていきたい!

そんな思いから、図書館ができるまでの記録を司書の日々から綴っていくことにしました。
図書館を一からつくるという一生に一度あるかないかの経験。

初めてなのは町の皆さんと同じです。 そこに立ち会える幸せを感じながら、最善の道を模索して悩みながら進んでいます。
紫波町の誰もが困ったとき、悲しいとき、楽しいとき、それ以外の何でもないときにも

「図書館に行こう!」と自然に足が向くような、頼れる存在になれますように。



2011年11月24日木曜日

紫波町の本ができるまで その弐

みなさんこんにちは。ノスケです。


紫波にも初雪が降り、冬の訪れを感じる今日このごろ ((((」゚ロ゚)))))

寒さで丸まりがちになる背中をシャキッと伸ばし、

図書館準備室では今日も本の登録作業が続いています。



「紫波町の本ができるまで」と題してお伝えした前回に続き、

今回も「紫波町の本」が完成する様子をお伝えします。




3.ウチの子になるその前に


紫波町に限らず、他の図書館でも行われている「装備」。

現在、準備室では古書店から購入した本や、まだ装備が施されていない

中央公民館図書室(胡堂文庫)にあった一部の本に装備をしている最中です。


胡堂文庫の装備作業



装備は次の手順で行います。

1.背ラベルを作って貼る
(本の背に貼られている数字などが印字されたシール。本の住所を表しています)

2.バーコードを貼る
(本を識別するためのバーコード。一冊一冊すべて違います)

3.ICタグを貼る
(電波を受信するためのアンテナ。詳しくは本を装備する その2をご覧ください)

4.フィルムで本を包む
(汚れや水分などから本を守るための透明なフィルム。)




表紙の絵や文字の場所、カバーの有無は一冊一冊違い、

貼るものの場所もそれぞれ変わります。

また、本によっては付録が付いているものもあります。

その場合は、本に付録をどうやって付けるかも一冊一冊変わります。


装備はその本に合わせて内容が変わる・・・ちょっとだけ高度な作業です(*゚o゚*)



さあ、装備が終わったらいよいよ「登録」です。




4.仕上げ


装備が施された本は、「登録」という最後の作業工程へ。

登録とは、タイトル、著者、出版者、出版年、ページ数、本の大きさ、金額、

本の種類、図書館内で本が置いてある場所など、

ここには書ききれないほどたくさんのデータをコンピューターに入力する作業です。



入力を間違ってしまうと、本が検索できなくなってしまったり、

図書館の中で行方不明になってしまうこともあります。

そのようなことが起こらないよう、一冊一冊丁寧に登録していきます。




ここまでの様々な準備作業を経て、晴れて「紫波町の本」の出来上がりです☆


登録まで終わった本は、その本が置かれる棚の番号などが書かれた箱に入れられ、

みなさんの手に渡るその日まで、しばしの休憩に入ります (- -)。0O










たくさんの思いが込められ、たくさんの人たちによってつくられた「紫波町の本」。

携わったすべての人が、その本がみなさんの手に渡る日を心待ちにしています。



私たち図書館準備室はその日に向け、今日もまた新たな箱を開けます。

2011年11月14日月曜日

紫波町の本ができるまで


今、たくさんの思いが詰まった箱が開けられました。



私たち図書館準備室職員一同は、

皆さんの「あの本が読みたい」や、「このことについて調べたい」

にお応えしていくため、この箱の一冊一冊を「紫波町の本」にする作業をしています。



では一冊の本がどのように「紫波町の本」になっていくのか?

その準備作業の様子を2回にわたってお伝えします。




1.本が届くまで


新図書館には来年度の開館時、約6万冊の本が置かれている予定です。

そのうち約半分は中央公民館図書室にあった本で、残り半分は新しく購入する本です。

それらの本を購入するには、まず本を選ぶ作業「選書」をします。



「どのような本が読まれるか」

「紫波町のニーズに合った本は何か」


などを考慮しながら、毎日200冊以上を選書しています。

選び方は、本のカタログを見たり、他の図書館の蔵書や新聞雑誌の書評を参考にしたり、

書店でリサーチしたりと様々です。




選んだ本は主に以下の方法で購入しています。


・ 紫波町の書店納入組合からの購入

・ 本の取次ぎ会社からの購入

・ 古書店からの購入(入手困難なもの)



発注してから本が準備室に届くまで、最短で約3週間。

首を長くして待ちます ('ε')



2.本のおめかし



発注した本が届き、箱を開けるときはちょっとワクワク (*゚ー゚)

新しい本の匂いに包まれます。





取次ぎ会社から購入した本と、書店納入組合から購入した本は、

あらかじめバーコードや背のラベルシールが貼られ、透明なフィルムで保護されるなど

「装備」が施されて納入されます。







この装備は一冊ずつ手作業で購入したすべての本に行われています。






しかし、古書店から購入した本は装備がされていませんので、

準備室の職員やNPO職員さんが装備を行います。



ここまでで「紫波町の本」が約半分完成です☆


準備室に本が届くまでの間には、

本の著者、出版社の方、本を運ぶ方、取次会社の方、紫波町の書店納入組合の方、

装備をする方など、たくさんの方々が関わっています。



次はこのたくさんの思いが詰まった大切な本に、

一冊ずつデータを登録する作業なのですが…





続きはまた次回。

もうストーブが手放せないノスケ でした(。・ω・)ノ゙